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TAKAHIRO
KOGA
古賀崇洋

現代社会へのカウンター

頬から顎までをすっぽりと覆う形状の《頬鎧盃》。器全体を覆う大小のスタッズ。ド派手でユニークなこれらのシリーズが、古賀崇洋の作品の印象を決定づけている。一見、感性のままに制作しているかのようにも見える作品たち。しかし実際には、歴史的、文化的な背景を踏まえ、古典への敬意のもとに作品が成り立っているのだ。

古賀がリスペクトする侘び茶の大成者・千利休は、黒茶碗を使うことでその存在感を無くし、茶を引き立てたという。これに感銘を受けた古賀は、あえて作品の存在感を際立たせるという意味で、「反わびさび」を掲げる。物に内在する力を視覚化し、圧倒的な存在感を放つものとして表現するにはどうしたらよいか。
古賀の出した答えのひとつが、スタッズであった。
「力の最小単位として、面白い形だと感じた。視覚、触覚、そして味覚にも作用がある形だ。」

「突起」というキーワードは、のちに「突出した人物」へと発展した。古い慣習を断ち切る人。世界の常識を覆す人。世の中を変えてゆくような、パワフルで際立った存在を、白い宝石とも言える磁器にすることで結晶化する。そして、「突出した人物」は次々に現れる。

古賀は、「現代はまるで下剋上の時代だ」と言う。SNSが発達し、誰もが発言力を持つようになったことで、出自や生まれ育った地域よりも、本人が高みを目指す意思、声を上げる勇気さえあれば、上を目指せる時代となった。この世界観の中で、戦国武将たちの変わり兜をモチーフに、人の生き様、心意気を表現した作品が《頬鎧盃》である。志高い現代の武将たちに向けてのエールでもある。

「あえて地方から発信すること、そして個人でできるレベルの表現にこだわっている。」今日、価値観の多様化が叫ばれてはいるものの、地方が文化を発信する力が弱まっていないだろうか。
大量生産が進み、情報が次々と拡散されてゆく中で、社会は画一化していないだろうか。だからこそ古賀は、九州の地で今日も作品を作り続けている。1点1点の作品に思いを込めながら、社会へのカウンターを放ち続けているのだ。

B-OWND

CURRICULUM VITAE

グループ展
  • 2022年
  • Made in Japan 3.0: Defining a New Phy-gital Reality(K11 / 香港)
  • 2021年
  • NAKAGAWA CULTURE(博多阪急/福岡)
  • 2020年
  • SLVR.TETSUYA×Artists"NEW DDRESS UP"(BnA Alter Museum/京都)
  • 2018年
  • パリ三越伊勢丹(パリ、フランス)
  • 2018年
  • メゾン・エ・オブジェ (パリ、フランス)
  • 2017年
  • 次世代展 (九州国立博物館 / 福岡)
  • 2016年
  • 現代茶碗 展 (日本橋三越/ 東京)
  • 2015年
  • JAM collection (Chie Art Gallery / ミラノ、イタリア)
  • 2015年
  • NEW DESIGN of TEA (GOOD DESIGN STORE Gallery / 香港)
  • 2014年
  • ISETAN茶会(新宿伊勢丹 / 東京)
個展
  • 2021年
  • Anti Wabi-Sabi Takahiro Koga Solo Exhibition-創造力は自粛できない-(渋谷 or | RAYARD MIYASHITA PARK/東京)
  • 2021年
  • 陶芸家 古賀崇洋 個展ー十年一剣ー(博多阪急/福岡)
  • 2021年
  • Takahiro Koga Solo Exhibition-Get Stand Up-(LHP 原宿/東京)
  • 2020年
  • 陶芸家・古賀崇洋作品展 ~下剋上時代の陶芸~(レクサスさいたま新都心/埼玉)
  • 2019年
  • 古賀崇洋 陶磁器展(ISETAN SALONE / 東京)
  • 2019年
  • STUDS (CoSTUME NATIONAL Aoyama Complex / 東京)
  • 2018年
  • 古賀崇洋 陶展(ULTRA C / 山口)
  • 2018年
  • 呑むアート展(六本木ヒルズ 東京カルチャーリサーチ / 東京)
  • 2018年
  • 陶磁器 古賀崇洋(六本木ヒルズA/Dギャラリー / 東京)
  • 2017年
  • Ceramic Dedication(OTOGI/福岡)
  • 2017年
  • TABLEHACK(citruss/福岡PARCO)
  • 2016年
  • STONE WEAR TakahiroKoga Cramic Exhibition(Stereo Gallery / 福岡)
  • 2015年
  • 古賀崇洋 展(the spin days / 東京)
  • 2014年
  • 陶磁器 古賀崇洋 (H.P.FRANCE DECOdeBONAIR / 東京)
プロダクト
  • 2019年
  • 東京喰種×頰鎧盃 *金木研 マスク型器担当 (PARCO 大阪、福岡、東京、名古屋、札幌)
入選、その他
  • 2016年
  • IKUMI SS17 NY COLLECTION (Grace Church / ニューヨーク、アメリカ)
展示会
  • 2013年
  • Contemporary Japanese Design & Arts | Fuori Salone (MILANO SALONE 2013 / ミラノ、イタリア )

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creative base Fukuoka, kagoshima

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